ユルいのヨシアシ 

エーラスダンロスやら発達障がいやら絵やら

遺伝性疾患に思ふ 母の症状

脱臼と疼痛で整形外科にかかっているワタクシの、かかりつけ医に痛み止をもらうついでに息子にEDS診断がついた事を報告しに行った時の話。

 

【EDSは症状や重症度において個人差が大きい病気です。このブログでは私の息子のてんについての事を書いています】

 

「脱臼した?」とまず訊かれるのが通常なんだけど、今回は受付で「先生に相談がある」と言っておいたので、なんだか看護師さんたちも神妙な雰囲気(な気がする)。

もしかしたら、数ヶ月前に脱臼して自分での整複に失敗して熱を出した時に、「でもコロナ禍だから高熱だと院内には入らせてあげられない~」みたいな対応の時以来の受診なので、文句を言いに来たと思ってるのかも。

呼ばれて診察室に入ってみたけど先生はいない。モニターには、例の高熱の時の会話内容や経過が写し出されている。

 

かかりつけ医とは長年の付き合いで、今の家に引っ越してからだからもう20年近いかな?

内科、循環器、整形外科、皮膚科など、いろいろあって便利。なんだかマズそうな時はすぐに大きな病院に紹介してくれるし。

私も脱臼が頻発する股関節に関しては何度も大きな病院に紹介されているんだけど、病院にかかるのはいつも脱臼か脱臼の整復に失敗するかのどちらかで、重大でも緊急でもないので、かかりつけ医で診てもらって必要なら薬を処方してもらうことにしてます。

そういえば、息子が産まれた時に、手のひらを上にして抱っこすると肩や肘が外れるから、手のひらを下にして、手の甲側に赤ちゃんを乗せるんだよーと教えくれたのも先生でした。ありがとう、かかりつけ医。いつも関係ない話が長くなるけど、それも含めて面白い先生です。

さて。以下は会話形式で。

「あのあと股関節はどう?」

「ありがとうございます。すっかりキレイに入ったんですが、その後にまた脱臼して今は痛い状態なんで薬をください」

「薬な~、痛い?」←(嫌そう)

「息子がエーラス・ダンロス症候群って診断されました」

「えっ」

「私の方の遺伝子ですよね?」

「だろうねぇ・・・でもごめん、僕にはどうにも出来ない。正直、なにをどう検査したらいいかもわからない、ごめんなさい、大きな病院に紹介しようか」

「いいんです。私は今さら診断がついても困るし。ただ、もしエーラス・ダンロスなんだったら、痛いのは当然ってことで、もう痛いのを我慢しなくてもいいのかなと思うんですけど」

「痛いみたいだよね」

「なので、痛み止めがほしいです」

「了解了解、出すよ、90錠くらいでいい?」

「えっ?多くない?」

「じゃあ、60にしようか」

「いや、30でいいです、また整復に失敗したら来るし。大事に飲みます」

「いや、大事に飲まなくても出せるから、痛いときは飲んでね、胃薬も出しておくから」

 

という、あれほどロキソニンは飲みすぎるなと言ってたのに、この手のひら返しがチョー怖い((( ;゚Д゚)))

こんな会話以降は、EDS患者さんがよくやられているらしい過可動関節の写真撮影会になりました。股関節以外の関節を診ていただいたことはないので、実はあちこち過可動な私の関節を見た先生はとても楽しそうで、いつのまにやら若い先生と看護師さんが一人増えて撮影会の様子を見ていました。

ちなみに、こちらの先生はエーラス・ダンロス症候群という病気は知ってるけど、患者に会ったことはないし会ったことがある同業者にも会ったことがない~とおっしゃっていました。そういえば、てんさんの精神科の先生に報告に行った時なんか、先生が感心したように、「初めて聞いたわ~どんな病気?先生も今度調べておくね、いや~珍しい病気なんだね、うわ~他の先生に自慢しよう」って、盛り上げて(?)くださいました笑

やっぱり少ないのね。というか、関節型であれは無症状や無自覚のまま生涯を過ごせる方も多いだろうし、私もそうだけど、脱臼はクセになるもの、しょっちゅう痛い痛いと言うとイタい人だと思われるのが嫌、検診とかでは引っ掛からない、なんて要素がからんで気づいてない、もしくは気づかないフリをしてる人が多いのでは、と個人的に予想。あと、全身疼痛から心療内科を受診して完結、という方も今は多いのではなかろうか。

そして、ワタクシ個人的な最大の見逃しポイントは、「家族みんな関節ぐにぐにで関節痛持ち」だから。これです。犯人は。

そんな中でも異彩を放っていたてんさんの関節過可動と小さい頃からの痛み。大事に至る前に、私のような痛みを我慢するあまり屈折した性格になる前にハッキリ分かってよかった。てんさんが前向きに生きていけるように、一緒に病気と向き合っていこう、と思います。