ユルいのヨシアシ 

エーラスダンロスやら発達障がいやら絵やら

EDS 学校への説明・日常編1回目

一日の大半を過ごす学校ですから、そこで事故が起きないように準備をしておこう、という話。

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【EDSは症状や重症度において個人差が大きい病気です。このブログでは私の息子のてんについての事を書いています】

てんさんの場合は、肢体不自由・病弱の特別支援学校であること、なにかしらの関節の病気疑いがあること、脱臼しやすいこと、肌が‘’弱い‘’こと、目眩や疲れやすく全身に疼痛が出やすいこと等を伝えていたので、診断がついた直後ならなおさら体育と自立活動がヤバイのは学校も想像がつくだろうし当面は見学とのお願い済みだから、とりあえずは日常生活での注意から。

私は学校と話し合う時は要点を箇条書きにしておき、必要ならコピーして先生方にも渡します。分かりやすいし効率が良くなるから先生方も内容の深刻さに比例して大喜び。一応「失礼かとは思いましたがお願いしたいことをまとめてきました」との言葉を添えるとモアベター

《要点をまとめる》
我が子が、遺伝のせいで、しかも進行性で、挙げ句に治らない病気で、日常的に危機にさらされる場面を想像していく訳だから、疲れているといつの間にやら涙が出てます笑
なので、考える作業はなるべく日中に、座ってではなく他の作業と平行して進めました。で、思い付いたら走り書きをしておく。

~登校~

●カバンの形状
●カバンの中身(重量)
●靴
●お友達からの挨拶

○カバンの形状
診断書にリュックタイプは禁止とあったので、ボディバッグを提案。大きいけど軽く、下手したらすぐ使えなくなるのでリーズナブルなもの。

○カバンの中身(重量)
てんさんは肌に負荷がかかると内出血や肉割れ(いわゆる妊娠線のようなもの、下手したら出血)を起こすので、もともと教科書類は2セット購入して持ち運びはさせていません。なので基本的な中身は水筒、ルーズリーフ、ペンケース、連絡帳、薬ポーチ、マスク、帽子、メガネケース。
医師から片手で3キロ、両手で5キロまでと言われているので計ってみたら5.2キロ。・・・まあ水筒だけで1.5キロあるからな。
◾水筒は百円ショップの300ミリリットルのプラスチック製に変更、足りない分は学校にペットボトルの水を置かせてもらえないか提案。
◾ルーズリーフは持ち運びは一日に最低限必要な枚数だけでケースはなし。
◾そのため、見返し用にスマホ撮影の許可をお願い
◾ペンケースは学校に置いておく。
◾連絡帳はルーズリーフと同じようにする。

○靴
てんさんは足首はあまり脆弱ではないようだけど、クッション性が高く、ガッチリした物を医師から勧められました、と伝える。(もともと私服登校なので問題なし)

○お友達からの挨拶
特別支援学校だからなのか、男子高校生といういきものだからか、朝はテンションが高く後ろから肩にグーパン一発とか、後ろから抱きついてくる等の不意打ちを食らうことがあるので、てんさんの病気に関しては個人情報保護法もなんも気にしなくていいからお友達に伝えて、気をつけてもらってほしいとお願い。

~校内~
●お友達の車椅子を押すこと
●掃除
●椅子・机などの移動
●階段
●給食運び
●お友達からの身体接触
~校庭~
●朝の体操
●走らせない
●帽子着用の徹底

○お友達の車椅子を押すこと
廊下なら大丈夫だろうけど、スロープを下る時は万が一脱臼したら車椅子から手を離してしまってお友達が大惨事なので、絶対に絶対に禁止

○掃除
医師から水が入ったバケツを持つこと、雑巾がけ、腕を伸ばしての高いところの掃除は禁止された。

○椅子・机などの移動
医師から禁止された。

○階段
もともと目眩や失神があるので階段の一人歩きはさせない支援になっているが、さらに徹底してもらう。

○給食運び
鍋や食器をワゴンから降ろすのは重いからダメ。空になった鍋なら大丈夫、ワゴンを押すのも大丈夫。

○お友達からの身体接触
てんさんは穏やかな男子だからか、女子からも男子からもよく抱きつかれます。特支ですから中には不安が強い子がいて、抱きつきを注意されると離れまいと抱き締めてきたり、てんさんを持っていこうと引っ張ったりしちゃうので、なんとか彼らの心を傷つけないように優しくフォローしながら、てんさんの身体も守ってください、とお願い。

~校庭~
○朝の体操
伸ばした腕を上にあげて身体を反らせる、肘を伸ばして腕を回す様な動きとジャンプ、遠心力がかかる、瞬発力を使う動きは医師から禁止された。

○走らせない
医師による禁止。

○帽子着用の徹底
日光に弱く肌が‘’脆い‘’ので、血管内科の医師による指示。

《話し合い》
学校や先生、時期、保護者の状況にもよるだろうけど、私はどうせ毎日学校に一緒に行って控え室待機なので、短時間の話し合いを毎日重ねていくパターンになりました。
なので、一回目の内容はここまで。
●言葉は丁寧に敬意が伝わるように
●感謝の言葉は最初と最後はマスト、間にもちょいちょい挟む
●感情的にならない
●もしなんかあったら、しっかり原因は突き止めて場合によっては大事にする気持ちがあることは匂わせる笑
●その上で、信頼してること、大事にはしたくないことを伝える笑
●保護者としても本人に気を付けるよう、毎日言い聞かせるなど協力を表明

など、持てるコミュニケーションスキルと笑顔と腰の低さとを総動員しての話し合い。

《1回目の結果》
すべて了承してもらえて一安心。
一点だけ、お友達への開示については個人情報保護法やら公務員守秘義務やらで先生が病名を言うわけにはいかないので、「てんさんは関節が外れやすいから」とか「てんさんは重いものは持ってはいけないから」みたいな表現で都度都度、生徒さんたちに説明や注意喚起してくださるとのこと。
てんさん本人も親としても全校生徒や先生方に一気に通達してもらえると楽なんだけど、まあそりゃそうか。仕方ないから必要に応じて個人的に生徒さんや保護者さんに知らせていくことに。

と、とりあえずの1回目でこのお願いの数々・・・。「お母さんの心配のしすぎですよ」みたいな教育委員会のあしらいや周りの猛反対、冷たいイヤミを無視して頑張って肢体不自由・病弱の特別支援学校にねじ込んでおいてよかった。
これ、義務教育ならまだしも高校の普通校でお願いしても無理だろうし下手すりゃ暗に別の学校を勧められたりするかも。対応するためにはお友達とも別行動が多くなるだろうし。

支援要請に応えてくれる学校、だからこそ結果を出していく必要があるからキツイ時もあるけど、ひとまず、てんさんには特支が必要だと思った自分の勘と根性を誉めておくとしよう笑

特別支援学校を選んだ理由は発達障がいにもあり。その事はまた。