ユルいのヨシアシ 

エーラスダンロスやら発達障がいやら絵やら

EDS 学校への説明・応用編

学校への説明は何度も何度も繰り返し、そしてあの手この手を使って丁寧に、の手段のひとつ。

【EDSは症状や重症度において個人差が大きい病気です。このブログでは私の息子のてんについての事を書いています】

主治医から学校に説明してもらう方法に診断書がありますが、特別支援学校には運動に関する細かい注意点を医師が学校に情報提供するための書類があります。(普通校にそうした対応があるかは、学校によって違うみたい)

●どんな運動や文化活動を
●どのくらいの強度で
●どのくらいの時間
行ってよいのかを、医師が学校に書面で明らかにしてくれます。

あともうひとつ、「診察同行」。
読んで字のごとく、担任や養護教諭に診察に同行してもらって直接やり取りをしてもらうというもの。今回はそのことについての記録。

上に書いた書類とは比べ物にならないような質の個人情報なので拒否もできるかもだけど、特別な支援を求めて特支に入れてる訳だから、むしろこちらから知っていただくようにお願いしたいもの。
今回もお願いしようとしたら同じタイミングで先生からもご提案いただいたので、早速病院に電話。

《診察同行・準備》
●学校としては最高度の危機管理を聞きにくるから、てんさんのEDSは関節型だけど他の障害などとのコラボもあって「治らない」「重篤」「命の危険」とか不安になるワードが医師の口から出てくる可能性があるので、てんさん本人を参加させるかを検討

●学校に誰が参加するのかを決めてもらう。(担任?養護教諭?主事?まさかの校長?)コロナ禍であれば病院側に正確な人数を伝える必要があるので、きっちり準備する。
●学校に行事などを踏まえてある程度の日時の指定があるのか、まるっと主治医に合わせられるのかもハッキリさせておく
●主治医に学校から診察同行したいとの意向があることを伝えて、了解をとる。
もし本人を同行させないなら、その旨も伝える。
●病院と日程調整
もし本人を同行させないなら、病院事務的に問題がないか念のため確認しておく
●学校に日時を伝えて、授業を抜けてからの診察になるなら必要な手続きがあるか、移動手段、待ち合わせ場所など確認

てんさんは不安障害を抱えていますが、「心配性」な訳ではなく、もともとの性格は穏やか、かつ肝が座っています。そして「知って備える」タイプなので、本人の希望と念のため主治精神科医に確認した上で診察同行に参加させることにしました。

《診察同行・当日》
今回は突発的な出来事があって予定していた養護教諭が参加できなくなったので、担任の教諭だけ。「聞くべきことを養教からあずかってきました‼️」と気合いは十分。
てんさんの主治医は2歳から診ていただいてる整形外科の有名な先生なんだけど、本当のじーちゃんみたいな親しみやすさと穏やかな笑顔、どこまでも優しい口調、診断の説明は分かりやすく、かつ簡潔、そして友達たくさん・・・みたいな、理想的な先生。「有名な先生についにお会いできる‼️」と緊張している同行の担任教諭にも、優しい先生だからそんな緊張しなくて大丈夫ですよ~と言っておいたんだけど・・・あれ?先生がいつもの笑顔ではない。

とりあえず主治医に担任教諭を紹介。2人ともなんとなく固い。
私から先日の血管と心臓検査の報告を軽くして、「循環器からも重いものは持ってはいけないと言われたので、学校のカバンを軽いものに変えました~」と、さりげなく学校という単語を出して主治医と担任教諭の直接会話に持ち込む作戦。
ここからは主治医が担任教諭に向けて重いものを持たせちゃいけない理由を説明。

主治医の口調はやはりいつもより鋭いけど、それはてんさんを大切に思ってくれてるからだということが言葉の端々から分かって、ニヤニヤしながらメモをとりました。

《診察同行・学校が気にしてる点》
AEDの使用、心臓マッサージについて
●失神時の対応
●脱臼時の整複、受診について
●内出血・肉割れの対応
●自律神経系の症状への対応
●禁忌な動きの種類や強度
●体育科授業の扱い
●自立活動や現場実習の扱い
(詳しい対応の詳細については別の記事で)

主治医は時には鋭い表現や視線を使いながら必要な対応を時間をかけて説明、担任教諭は一生懸命にメモをとってくださり、親として感謝の気持ちをお二人に伝えて診察同行は終了しました。

病院は学校のすぐ近くにあるので、帰りは担任教諭と一緒に歩いて帰ることに。
楽しそうに話す若い担任教諭と息子を見ながら、学校にいる間に膝脱臼とか皮膚が割れて出血するような事態とかになって、担任教諭がトラウマにならないといいな~と、強く思った母でした。